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花篭に リンドウの花がある画像です


今月の優秀作


十一月のお題 「キノコ」

優秀作 宮嶋“Z”いつく さん


奥山の実り薄けり二つある
香茸ひとつ熊に残そう

おくやまのみのりうすけり ふたつある
こうたけひとつくまにのこそう




十月のお題 「水」

優秀作 アルル さん


鎌倉の弁財天で銭洗い
赤から黒へ願い託せり

かまくらのべんざいてんでぜにあらい
あかからくろへねがいたくせり




九月のお題 「歌」

優秀作 蛍


万葉の歌今もなお生きいきと
袖ふる人も月みる人も

まんようの うた いまも いきいきと
そでふるひとも つきみるひとも




八月のお題 「オールディーズ」

優秀作 宮嶋いつくZ さん


縁台にグンゼのシャツで夕涼み
日長の路地にせわしなさなく

えんだいにぐんぜのしゃつでゆうすずみ
ひながのろじにせわしなさなく




七月のお題 「動物」

優秀作 マリア さん


つっかけの足音は路地掃く風と
猫を跨いで二丁目の角

つっかけのあしおとはろじはくかぜと
ねこをまたいでにちょうめのかど




六月のお題 「雨」

優秀作 蛍


雨粒になれない程の雨粒を
干からびてゆく肺に満たして

あますぶになれないほどのあまつぶを
ひからびてゆく はいにみたして




五月のお題 「味」

優秀作 さくら さん


あと少し何か足りない気がしては
夫してみるおふくろの味

あとすこしなにかたりないきがしては
ふうしてみるおふくろのあじ




四月のお題 「花」

優秀作 宮嶋いつくZ さん


トタン屋根小気味良く打つ柔雨よ
花散らぬよう心して降れ

とたんやねこぎみよくうつやわあめよ
はなちらぬようこころしてふれ




三月のお題 「包」

優秀作 taka さん


早春の風にのり来る若草の
香りほのかに庭辺をつつむ

そうしゅんのかぜにのりくるわかくさの
かおりほのかににわべをつつむ




二月のお題 「告白」

優秀作 らいおん@一年は組 さん


生物のあの先生の靴箱が
好かれ続けて蜘蛛の篭城

せいぶつのあのせんせいのくつばこが
すかれつづけてくものろうじょう




平成十九年

一月のお題「会う」

優秀作 スゴスゴさん 雅号 肩井


すれちがう刹那に思うときめきは
今は昔のバラの花びら

すれちがうせつなにおもうときめきは
いまはむかしの バラのはなびら




二月のお題「自然」

優秀作 ちかぁさん


この空は呆るる程に広がれど
仰ぎ見もせで行き交ふ人よ

このそらは あくるるほどにひろがれど
あおぎ みもせでゆきかふ ひとよ




三月のお題「幸」

優秀作 宮嶋いつくさん


砂のごとさらさら落ちる幸せも
掌にまだ少し残りて

すなのごとさらさらおちるしあわせも
たなごころにまだすこしのこりて




四月のお題「はじめ」

優秀作 まっちんさん


何もかも初めて尽くし一年目
きらきら光る制服の色

なにもかもはじめてづくしいちねんめ
きらきらひかるせいふくのいろ




五月のお題「こいのぼり」

優秀作 ケンタウリさん


果てしなき旅路の空に鯉幟
己が人生まだ未完成

はてしなきたびじのそらにこいのぼり
おのがじんせいまだみかんせい




六月のお題「雨」

優秀作 サラさん


漆黒に銀の雨糸からませて
君との時を繭の中へと

しっこくにぎんのあまいとからませて
きみとのときをまゆのなかへと




七月のお題「夏」

優秀作 マリアさん


鮎跳ねし蒼き長良の子となると
肝のありかを試す欄干

あゆはねしあおきながらのことなると
きものありかをためすらんかん




八月のお題「思い出」

優秀作 teruさん


履きなれぬ下駄にかまれて泣きべその 
金魚の浴衣父の背で揺れ

はきなれぬげたにかまれてなきべその
きんぎょのゆかたちちのせでゆれ




九月のお題「月」

優秀作 茶々さん


悲しみにくれて伝いし一筋の
涙照らした下弦の月夜

かなしみにくれてつたいしひとすじの
なみだてらしたかげんのつきよ




十月のお題「秋」

優秀作 宮嶋いつくさん


長雨に洗われし空見上ぐれば
秋の星座は慎ましくあり

ながあめにあらわれしそらみあげれば
あきのせいざはつつましくあり




十一月のお題「火」

優秀作 teruさん


二の足を踏む心の半分は
既に火傷をするほど熱く

にのあしをふむこころのはんぶんは
すでにやけどをするほどあつく




十二月のお題「師走」

優秀作 takaさん


しんしんとしんしんと降る綿雪は
年の瀬迫る時を刻めり

しんしんとしんしんとふるわたゆきは
としのせせまるときをきざめり




平成二十年

一月のお題「色」

優秀作 たかさん


寒来れば舟もかしいで清水港
富士白白と天に位まして

かんくればふねもかしいでしみずこう
ふじしらじらとてんにいまして


二月のお題「梅」

優秀作 ゆりさん


梅の花春の予感を漂わせ
一輪二輪とひたむきに咲く

うめのはな はるの よかんをただよわせ
いちりん にりんと ひたむきにさく




三月のお題「旅立ち」

優秀作 teruさん


太腿で春の空気を蹴り上げて
進めば我が新風となる

ふとももではるのくうきをけりあげて
すすめばわがしんぷうとなる




四月のお題「桜」

優秀作 マリアさん


なんとなく好きたぶんそうなんとなく
ずっとあなたが好き桜みたいに

なんとなくすきたぶん そうなんとなく
ずっとあなたがすき さくらみたいに



五月のお題「日」

優秀作 宮嶋いつくさん


日に次いで日を重ね行き刻まれた
しわのよる手を手に取り撫でる

ひについでひをかさねゆききざまれた
しわのよるてをてにとりなでる




六月のお題「夜」

優秀作 剣心さん


寝転びて目に入りしは夏夜空
そこに拡がる満天の星

ねころびてみにはいりしはなつよぞら
そこにひろがるまんてんのほし




八月のお題「故郷」

優秀作 ちかぁさん


日晒しの畳にごろり寝転びて
祖父の遺影を逆さまに見る

ひざらしのたたみにごろりねころびて
そふのいえいをさかさまにみる




九月のお題「職」

優秀作 takaさん


ガラス越しに白きのどぶえ震わせて
小虫を狙う蛙身構う

がらすごしにしろきのどぶえふるわせて
こむしをねらうかわずみがまう




十月のお題「音・声」

優秀作 蛍


チュンチュンと落穂あさりし雀らを
すこし斜めのカカシがしかと

チュンチュンとおちぼあさりしすずめらを
すこしななめのカカシがしかと




十一月のお題「数字」

優秀作 茶々さん

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はらはらと舞うはもみじか風花か
ふわり一片頬を掠める

はらはらとまうはもみじかかざはなか
ふわりひとひらほほをかすめる


十二月のお題「雪」

優秀作 宮嶋いつくさん


白雪の冠戴きし伯耆富士
澄む錦海の鏡に映す

しらゆきのかんいただきしほうきふじ
すむきんかいのかがみにうつす



平成二十一年
一月のお題「笑う」

優秀作 蛍


微笑みは耳掻き一杯だけでいい
それ以上でも  それ以下でなく

ほほえみはみみかきいっぱいだけでいい
それいじょうでもそれいかでなく




二月のお題「星」

優秀作 taka さん


窓辺より妻孥は頬を寄せ合いて
流るる星に歓声をあぐ 「流れ星」

まどべよりさいどはほほをよせあいて
ながるるほしにかんせいをあぐ (ながれぼし)




三月のお題「カタカナ」

優秀作 らいおん@銀 さん


頂上でいのち尽きたる観覧車
夜景しずかに温いチェルシー

ちょうじょうでいのちつきたるかんらんしゃ
やけいしずかにぬるいちぇるしー




四月のお題「匂い」

優秀作 宮嶋いつく さん


花散らす雨が流れて一滴
桜の淡き香水となる

はなちらすあめがながれてひとしずく
さくらのあわきこうすいとなる




五月のお題「こども」

優秀作 蛍


いつの世も子の息災を親なれば
我が身にかえて南無観世音

いつのよも このそくさいを おやなれば
わがみにかえて なむかんぜおん




六月のお題「道」

優秀作 マリア さん


振り返るふふふっの瞳に会いたくて
三歩うしろを大根かかえ

ふりかえるふふふっのひとみにあいたくて
さんぽうしろをだいこんかかえ




七月のお題「オノマトペ」

優秀作 スゴスゴ さん


川面ゆく笹舟ゆらり揺られたや
星を枕にうつらうつらと

かわもゆくささぶねゆらりゆられたや
ほしをまくらにうつらうつらと




八月のお題「気」

優秀作 宮嶋・J・いつく さん


柔らかにくぐもる中波電波受け
ラヂオから聞く昭和のフォーク

やわらかにくぐもるちゅうはでんぱうけ
らぢおからきくしょうわのふぉーく




九月のお題「長短」

優秀作 葉菜 さん


長雨に打たれし白き夕顔の
儚き声を聞いた気がする

ながあめに うたれし しろきゆうがおの
はかなきこえをきいたきがする




十月のお題「静・動」

優秀作 マリア さん


「どうして?」と風が鳴く日は「大丈夫
大丈夫」だよと揺れて秋桜

どうして?とかぜがなくひは「だいじょうぶ
だいじょうぶ」だよとゆれてこすもす




十一月のお題「ぬくもり」

優秀作 ちかえもん さん


両の手で掬うが如く抱き上げし
吾子の命の温かきかな

りょふのてですくうがごとくだきあげし
あこのいのちのあたたかきかな




十二月のお題「文」

優秀作 taka さん


微かなるバイクの音の耳入りて
娘の文かもとポスト覗けり

かそかなるばいくのおとのみみいりて
このふみかもとぽすとのぞけり




平成二十二年

一月のお題 「日」「陽」

優秀作 茶々 さん


冬の海を優しく照らす陽の光
あおさ摘み取る老婆を包む

ふゆのうみをやさしくてらすひのひかり
あおさつみとるろうばをつつむ




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