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ピンクのボタンの花がさいている 画像です

らいおん@一年は組 さんのページ



ふくらんでゆく蕾あれば空伝う
暗号化されたアイシテイルヨ


羽衣は月を隠してしずまらぬ
胸そのままに覆っておくれ


気付かないままに留まるぼくたちの
からだが流す赤い涙よ


生物のあの先生の靴箱が
好かれ続けて蜘蛛の篭城


丁寧に告げるくちびる隠すよう
はらはらはらと雪の花ちる


紅葉の敷き詰められて心中を
するように只塞ぎ合う耳


瞼閉じ聞けば雫の離れゆく
葉の歌だけの夜の安堵よ


触れないで愛することができますか
むねの黒点彩れ銀杏


小雪に暖房死せばひそやかな
明かり移して満つるくちびる


越えられぬくちとくちびる境目に
すこしつめたい ほんとうのきみ


秋桜を手折れば北風ふくらんで
天使に差し出す いのちよ狂え


ぽろぽろと君が鱗を落とすまで
月は美しかったのでしょう


歩かねばゆけぬ朝までもう少し
前髪を切れ 空を見たくば


蛇口より正しく滴は落ちてゆき
吾の腕さらに沈む宵闇


鍵盤に名残揺れれば金木犀
いますこしだけうたをきかせて


白粉のとなりは真面目なぱふぱふで
をんなは目覚めてしまったようで


ふにょふにょふにょんな体ごと
もにゅもにゅしたい 夏の嬰児


ぺらぺらと読めない本をめくりつつ
相思い草 香るくちびる


道ゆきはしゃりんからからぴらりらぬ
瞼に感じて風鈴の海


差し出せば 指の先から支配する
雪の轍はバージンロード


名付けられたことも知らないきみへ
はじめまして、ぼく11号線


散り散りになる雨音の波間から
赤い紳士は背筋を伸ばす


90度 曲がれるうちに曲がっとけ
振り向かなくていいから、いまは


終末は近付くたびに道となり
それが夫婦と知る 親離れ


閉じられし眼は時も恐れずに
乳房ほお張る 紫陽花は青


夏風に膨らむ胸のお揃いは
お揃いじゃなくなったね黒子


埋め尽くすかすみ草抱きあたたかな
子の子の子らのほっぺたを食む


形見分けしてくださいと羽根盗む
青のまんなか小鳥の五月


その指が何千回と愛を研ぎ
すくすく育て魂ひとつ


ざわめきの藤は乱れてことさらに
小さき爪へ口づける午後


撫でているここに子宮の存在は


雪に降られて思い出してる 正直に生きてるだけと輕やかに
嘘つく人は新緑の雨


シーツまで無味無臭なる深夜には
おなじわたしの羽化がはじまる


朗らかに水仙咲けば境内を
昔日の下駄カラコロ響く


故郷の匂いを纏うバス待てば
ベンチにおばちゃん目白押しです


ふんわりと紫リネン巻き付けて
トーストされる僕たちの朝


翻る茶葉が大人しくなる前に
春のこころを僕に明かして


軽やかに腕まくりするシャツの背は
宝探しにレタス剥いてく


三十一を渡るぼくらは蝶々で
甘い鱗粉たどって踊る


頂上でいのち尽きたる観覧車
夜景しずかに温いチェルシー


イエローのリボン褒められスキップで
並木をゆけば花もつられる


ミルクティーの湯気をつつんで君を見る
初恋はじけた白い球筋


漆黒のビニール傘を持つひとよ
一月の風は戦地へと吹く


ドライブでよそ見ばかりの父青に
羽ばたく夢を見ているのかも


やわらかく春キャベツ沈む味噌の海
ふわふわふわと生きられたなら


笑わないイチゴムースを舌に載せ
咀嚼している 許すかどうか


薄墨のさくら香りしワイシャツに
念力込めて携帯が止む


盗人はダイアモンドを敷き詰めて
始発のきみに虹の花道


ドラえもん召喚すべく引き出しの
前にどらやき下げて眠りぬ


ハンバーガー頬張る大きなその口は
慈しむ言葉知らないままで


足し算もできないのかとガチャピンが
私をなじるミドリのくせに






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